林野火災演習見学レポート




「大都会の東京で山火事!?」


と、驚かれる方が居るかもしれませんが、山国の例外に漏れず、東京にも山岳地帯があります。

高尾山や御岳山などは、手軽な行楽地としてハイカーの人気を集める程馴染み深いスポットです。

そして、こんな東京の山々にも、残念ながら山火事や遭難事故が例年発生しているのです。


東京消防庁と消防団はこの種の災害にも迅速かつ確実な対応が求められており、

日頃から訓練が積み重ねられています。今回は平成16年春の火災予防運動の

一環として実施された「第9方面林野火災演習」を見学してきました。



「方面林野火災演習」とは年に一度、東京消防庁管内で実施される

演習の一つで、その名の通り、山火事の消火を目的とした大規模な

訓練が繰り広げられます。

今年度は平成16年3月7日に、青梅消防署管内にある明星大学の敷

地内で、実施されました。

(左の概容説明図をクリックすると拡大表示されます)
 訓練は一本の携帯電話で始まります。

火災を発見したハイカーが119番通報し、

駆けつけた活動二輪部隊の隊員と接触。

活動二輪バイクは詳しい情報を求めて山に入り、

総合通信司令室に状況を無線で速報します。

 通報と同時に出動した青梅消防署と青梅市消防団も程なく現場に到着。

現場指揮本部を設営し、次々と現地入りする消防隊にテキパキと指示

を出して行きます。



写真左側が消防署・右側が消防団

第8方面消防機動救助部隊

青梅市消防団第2分団
各地から集結する応援部隊
 林野火災の消火活動には通常の建物火災とは比類にならない労力が

必要となります。正に人海戦術で臨むほかありません。

今回は地元消防署・消防団の他に、実際に都内の各消防署から増援の

要員が派遣され、訓練に参加しました。

ホース等の器材は担いで運ばれ、消火に使う水は何台ものポンプを中継

して火点に送られます。今回は1.3kmに渡る送水訓練が行われました。

 今回の演習では山岳救助訓練も展示されました。

四駆の山岳救助車で颯爽と現れた隊員らは急な斜面を物凄い速さで登り

山中に残されて動けないけが人をバスケット式担架で搬送。余りに迅速な

活動には驚嘆。尊敬の念を抱かざるを得ません。



東京消防庁では八王子/青梅/奥多摩/秋川の4消防署に山岳救助隊が配置されています。
青梅市消防団は第2・4分団が訓練に参加。延長送水・放水・残火

処理など、本演習の主役として、皆さん日頃の訓練の成果を存分に

発揮されていました。

その練度の高さに、当方も身の引き締まる思いでありました。


写真は「ジェットシューター」と呼ばれる消火器具で、

背中の水袋からハンドポンプで放水し、残り火を消す為に使われます。
地上からの消火活動に加え、

空からは消防ヘリコプターが

空中消火や資材輸送で支援。

 東京消防庁のみならず、

他都市の防災ヘリも訓練に

参加し、フィナーレの一斉放水

ではフォーメーションを組んで

空中消火を見せ。締めくくりに

華を添えました。

かくしてこの山林火災に対し、消防隊は包囲隊形を確立。
延焼阻止に成功し、2時間に及ぶ演習は幕を閉じました。


しかし、実際の現場ではこの数倍から数十倍の時間がかかり、
演習が描くシナリオ通りに進む事はまずありません。

山の行楽にお出掛けの際は、
火の管理にご注意下さい。

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